美智子の部屋 vol.1

「ヤクザと憲法」から見る人権と“社会の淵”

「ヤクザと憲法」。まずタイトルに引かれる。一体何が描かれているのだろうと思わせる。ヤクザの起源は江戸時代の火消しともいわれ、任侠・極道とも呼ばれる。盃の儀式で親子兄弟となって契りを結ぶ。元々賭け事の仕切りと祭りの露店商を稼業としていたのが、戦後、覚せい剤密売など犯罪行為へと傾斜して暴力団と呼ばれるようになった。

カメラは、大阪府堺市にある指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」の事務所に入る。黒い扉の向こうには意外に変わらない日常がある。本を読んで任侠の世界に傾倒し、自分の居場所を求めて部屋住みになった若者。「一番苦しい時に助けてくれたのが今のアニキ」と語る元ペンキ屋の組員。「この人らは守ってくれる。警察なんて誰も守ってくれへん」と語る新世界の女将。自らも裁判で裁かれ、バッシングにも遭い引退を考える山口組の顧問弁護士…。さまざまな状況の登場人物に日本の社会の現状を考えさせられる。

「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」とする日本国憲法第14条。私たちは守られているのだろうか。強者と弱者。人権について深く考えさせてくれる話題作。

制作は東海テレビ。これまでにも数々の優れた社会派ドキュメンタリーを世に送り出している。監督は『ホームレス理事長退学球児再生計画』の圡方宏史。愛知県警本部詰め記者時代の経験が本作を撮りたいという動機になったとか。暴力団対策法、暴力団排除条例の施行以降、暴力団員は銀行口座を作れない、幼稚園から組員の子どもが追い出されても何も言えない、そんな状況に疑問を感じた圡方監督。

監督は7月9日の初日、阿武野勝彦プロデューサーと共に来館される。今から熱いトークが楽しみだ。上映は7月22日(金)まで。

 

 

 

 

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ガーデンズシネマ

鹿児島コミュニティシネマが運営するミニシアター。地域やジャンルにこだわらない良質な作品上映を心がける。劇場窓口では、今年4月に出版された書籍「39席の映画館 いつもみんなで映画をみて」(燦燦社、1188円)が販売されている。これまでの同館の歩みが記されており、なんと500円のクーポン券付き! 映画好きは急いで同館へ!

住所 鹿児島市呉服町6-5マルヤガーデンズ7F

電話 099-222-8746

www.kagocine.net

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