全力で戦う人に読んでほしい大人の絵本 

本が俺に教えてくれたこと vol.2

Text by.Makoto Tanaka(GUYZ編集部)

「誰かが何かをやろうとしているときに、ちゃんと応援の手が入る。そんな環境を鹿児島に作りたい」と、2011年に一般社団法人「鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab」を創業した永山由高さん。地域のコミュニティ支援や、民間企業の経営支援もさることながら、参加者がお薦めの本を持ち寄って紹介し合う活動「天文館で朝読書TenDoku」の展開や、地域側が移住してきてほしい人を指名する「鹿児島移住ドラフト会議」の開催、MBCラジオの地域密着番組「RadioBurn」のパーソナリティーを務めるなど、人材と地域をつなぐユニークかつ実践的な活動も行っている。

 

「読みたい本リストには事欠きません。『TenDoku』でいろんな人が全力で薦める本にほぼ毎週触れていますから」という永山さんが紹介してくれたのは「むらをすくったかえる」という絵本。同著の作家、サトシンさんとコラボして読み聞かせイベントを行ったのが出合いのきっかけだ。村人たちに邪魔者扱いされながらも、いつかは彼らと分かり合えると信じて、歌を歌い続けたカエルの物語だが、永山さんはこのカエルと自分の姿が重なったという。「例えば何か新しいことを始めるとき、そのことの本質的な価値や意味ってなかなか人に伝わらないと思います。だけど伝え続けることをあきらめなかったら、いつか伝わるんじゃないか、っていうことを思わせてくれた一冊です」と話す。実際に、自分と同じ地域での起業を目指す若者や、高い志を持って関東圏に転勤した公務員の知人など、さまざまな人にこの絵本をプレゼントするようになり、その数は10冊を超えるのだとか。「この絵本は、今日よりもいい明日を作ろうと思って全力で戦おうとしている人に、ぜひ手に取って読んでほしいです」

 

結婚によって奥さんの本の嗜好にも影響を受けるようになった永山さん。自身で選んだ訳ではないのに「これおもしろいな」という本がいつの間にか本棚に増えていると、本好きの虫が騒ぎだす。「仕事をしていると『本当にこれでいいのか』『その先に未来はあるのか』と立ち止まってしまうこともしばしば。そんなとき本は、『これで大丈夫』と後押ししてくれる存在なんです」。

 

「仕事が趣味で趣味が仕事」という永山さんだが、エアギタリストとしての顔も持ち、8月に湯之元で行われる全国決勝大会に向けて目下猛練習中だ。

 

No.12_P3-4_確認用

一般社団法人 鹿児島天文館総合研究所 Ten-Lab

理事長/プランナー 永山 由高さん(33)

又吉直樹さんの「火花」もお薦め。お笑い芸人の方の“言葉の解像度の高さ”というか、言葉を紡ぐことに対する気迫みたいなものが、ひしひしと感じられる一冊です。まだ読んでいない人は幸せ。今からあの読了感が味わえるなんて!

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