ありがたき、希望の言葉神なる9人のお導き

 

最終号となる今回は、ご縁のあった方々にご登場していただき、 ガイズの紙面などについて本音で語っていただきました。 おこがましいのは重々承知の上で、この最後の特集が、 次の誰かのチャレンジに生かされれば、すごくうれしいです。

Art work by.Jun Takeshita / Photo by.Tomohiro Arikawa&Makoto Tanaka

男性をターゲットにした「月刊ガイズ」計画は、2015年の春、写真事務所「コントレイル」の「俺たち世代の男性が元気になるような媒体を、自分たちで作ってみよう」という思いからスタートしました。鹿児島に、30〜40代の男性がターゲットというニッチな媒体が他になかったということもありますが、同世代の自分たちが自然と盛り上がるネタをそのまま紙面に反映できるのも魅力でした。また、そういった提案性のあるフリーペーパーを発行することで、本業の撮影やデザインの受注にもプラスに働くだろうという目論みがあったのも事実です。

 

制作スタッフがそろったのは2016年4月。スタッフは専従の編集1人に、カメラマン2人とアートディレクター兼デザイナーの総勢4人。印刷以外のすべての工程(設置配送まで)をスタッフだけでまかなうことで、初期の外注支出を抑え、ガイズが軌道に乗った頃に改めて見直す予定でした。

 

まずは創刊前の4月、4ページのテスト版を発行しました。内容は「オヤジの愚痴より、コヤジの野次」という特集。街頭の30〜40代の男性を“コヤジ”に見立て、鹿児島に対して野次を飛ばしてもらい、男性視点で鹿児島がもっと元気になるには何が必要かを探る、という企画でした。インタビュー時に媒体創刊の趣旨を説明すると、ほとんどの男性がガイズに対して興味を持っていただき、快く質問に応えていただいたのを覚えています。中には具体的な広告出稿の話までいただいた飲食店さんもありました。

 

テスト版制作と併行して、営業用の媒体資料作りと設置協力店の開拓を始めました。媒体資料作りに関しては、スタッフ全員が営業に関して素人でしたので、まずは他媒体の広告の金額やサイズを参考にさせていただきながら、ガイズの広告枠の輪郭を作っていきました。発行部数が1万部という小さな媒体でしたが、取材経費や印刷代等の経費もバカになりませんでしたので、広告をしっかり売って、運転資金を生み出す必要がありました。当初設定した金額で一度、とある広告代理店に持って行きましたが、媒体規模に対する広告金額が高すぎる、というご指摘をいただきましたので、値段の改訂を行いながら、手探りで料金設定をしていきました。今思えば、最初から思い切った金額設定を行っていれば、当時の売り上げも違っていたのかもしれません。

 

ガイズを設置してくれる店舗・場所への交渉については、比較的男性が利用しそうな食堂や喫茶店、理容店などを中心に足を運びました。断られることも多かったですが、それ以上に、自分たちの思いに賛同してくれる同世代の店主の方々も多く、最初の感触としては上々でした。この時の設置箇所は60件ほどではなかったでしょうか。テスト版は2000部のみの発行ということもあり、編集部の在庫もすぐになくなりました。滑り出しとしてはまずまずかなと思いました。それから私たちは、約2カ月後に発行する創刊号の企画、制作に取りかかることになります。

 

男性紙を標榜するガイズが創刊号の特集に選んだのは「ガイズを癒やす気になるおごじょ」。ガイズの身近で元気に頑張る女性の写真や記事を見て癒やされたい、という内容です。発行部数は1万部。以降、「ミニ四駆」や「鶏刺しのタレ」、「地蔵角交番密着」、「野宿」、「サッカー」、「薄毛」など、我々と同世代の男性が興味を持ちやすいネタをフックにした特集を企画し続けました。ダイエット企画や五右衛門風呂作りといった連載コラムなども展開。号数を重ねるごとに配布率が上がっていくのもデータの数字から見て取ることができました。

 

スマホユーザーへのアプローチも考え、創刊当初からホームページとSNSで紙面と連動させる取り組みも始めていました。フェイスブックではガイズ紙面記事やウェブ専用記事を織り交ぜながらアップしてユーザーを増やし、1000人を超えるところまで伸ばすことができました。さらに、テレビやラジオ、新聞などにも出演させていただいたことで、ガイズを幅広い層にアピールすることに成功したと感じています。  ガイズの知名度が少しずつ上がって行く中、営業は相変わらず伸び悩みました。創刊当初は「半年くらいなんとか我慢すれば、売り上げも好転し始めるだろう」というのが編集部の考えでした。実際、設置箇所は増え続け、企業への直接配布と合わせるとおよそ300カ所にも及びました。しかし営業に関しては、実際に商談させていただいても、ご契約までいただくことがなかなかできませんでした。そこでご指摘された中で、もっとも多かったのが「発行部数」。ガイズは毎月1万部を発行していましたが、それがお客様にとって物足りない要因のひとつだったのだと感じています。「じゃあ2万部、3万部に増やせばいいじゃない」というお声もいただきましたが、予算の問題や、ターゲット層である男性の手にムダなく効果的に届けたいという配布コンセプト、部数を増やせば設置箇所も大幅に増やさなければならず、それに伴う配布時間の増大などさまざまな問題がありました。もちろん、発行部数だけの問題ではないと思っていますし、そこには私たちにさまざまな原因があると思っています。

 

広告が取れずにあせる私たちは、営業にかける時間をかなり増やしました。それでも取れないというジレンマを抱えつつ、さらに営業に時間を割き、という感じで次第に制作スケジュールを圧迫していました。結果として、ガイズ制作のキモの部分である企画を練り込む時間がなくなり、その慌ただしさが紙面に現れ、さらにはウェブの更新ペースにも影響を与えていたのではないかと思っています。

 

ガイズの解散が決まったのが6月上旬でしたが、前後して、「ガイズを設置したい」という店舗様や広告会社様からのお問い合わせ、あるいは本業の撮影やデザインの仕事のお問い合わせが増え始めました。非常にありがたいと思っています。そしてご連絡をいただいたお客様のご期待に応えることができず、悔しさも感じています。でもそんな反響を見ていると、少しだけ本音を言わせていただくならば、ガイズを創刊したことで、同世代の男性の皆さんに、ほんの少しくらいはインパクトを与えることができたんじゃないか、と自分勝手に思っています。

 

ガイズが解散することで、ご迷惑をおかけする全ての皆様、誠に申し訳ございませんでした! そしてこれまで、ガイズを支えてくださった、読者をはじめとした全ての皆様、本当にありがとうございました!

 

また、今回このような面倒な取材にご協力いただいた9名の皆様、最後の最後までご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。さまざまなご意見にお聞きするにあたり、今更ながら目からウロコのお話ばかりで大変恐縮しております。皆様のおかげで、ガイズもここまで続けることが出来ました。重ねてお礼を申し上げます。

 

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